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2026.10.05

【イベントレポート】
SDV時代のモビリティ価値創造――
ゲーム発想と協創が生み出す新たな体験価値

19回表示しました
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新たな体験価値

自動車産業では、クルマの機能や価値をソフトウェアによって継続的に進化させる「SDV(Software Defined Vehicle)」へのシフトが進んでいます。これからのモビリティに求められるのは、安全性や利便性だけではありません。移動そのものを楽しみ、思わず「使いたい」「乗りたい」と感じる新たな体験価値を、どのように生み出していくのでしょうか。

2026年8月19日、株式会社日立ソリューションズ(以下、日立ソリューションズ)が運営するオープンなコミュニティ「ハロみん」は、リアルイベント「SDV時代のモビリティ価値創造~ゲーム発想と協創が生み出す新たな体験価値~」を東京・白金高輪で開催しました。

本イベントでは、未来のモビリティビジネスにつながる「アイデアの種」を生み出すことをめざし、最新のモビリティ動向を学ぶ基調講演、株式会社セガ エックスディー(以下、セガ エックスディー)によるゲームフルデザインの特別講演、さらに「ゲーム発想」と「デザイン思考」を掛け合わせたワークショップを実施しました。

異なる企業や業界から参加したメンバーが、会社の垣根を越えて未来のモビリティの可能性をディスカッションした当日の様子をご紹介します。

<登壇者>

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    森口 将之氏

    モビリティジャーナリスト

    1962年東京都生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経てモータージャーナリストとして独立。後に対象をモビリティ全般に広げ、モビリティジャーナリストとしても活動。2011年、株式会社モビリシティを設立し代表取締役に就任、モビリティ×まちづくりのリサーチやコンサルティングを行う。近年は自動運転、MaaS、地域交通、デザインに注力。
    グッドデザイン賞審査委員。日本自動車ジャーナリスト協会、日本福祉のまちづくり学会会員。
    著書に『パリ流 環境社会への挑戦(鹿島出版会)』『これから始まる自動運転 社会はどうなる!?(秀和システム)』『MaaS入門(学芸出版社)』など。

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    稲葉 行紀氏

    株式会社セガ エックスディー
    エクスペリエンスデザイン部 部長

    SI、ゲーム、広告代理店、アパレル等、複数の業界を渡り歩き「エンタテイメントの力」 に魅了され、セガエックスディーに参画後、事業企画/プロダクト開発を推進。新たな価値創出のためのビジネスモデル設計と企業共創事業の創出が得意。

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    櫻田 翔氏

    株式会社セガ エックスディー
    エクスペリエンスデザイン部 ビジネスプロデューサー

    大手ネット広告代理店でアプリゲーム向け広告提案営業を経て、ゲームメディアの新規立ち上げ、中華系ゲーム会社や大手プラットフォーマー企業でのマーケティング業務を歴任。ゲームが持つ「人を夢中にさせる力」に可能性を感じセガ エックスディーへ。3度の飯より競馬好き(エンタメとして)。野球とキャンプも好き。

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    柴田 康平

    株式会社日立ソリューションズ
    業務革新統括本部 技術革新本部 イノベーションデザイン技術部 主任技師

    企業のDXを支援する「日立ソリューションズ DXラボ」の開設時から活動に参画。社内外の新規事業企画でアイデア創出から仮説構築・検証、ビジネスモデル構築まで伴走し、ワークショップを通じて必要なプロセスや検討観点を整理し事業立ち上げを支援。

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    福島 里紗

    株式会社日立ソリューションズ
    業務革新統括本部 技術革新本部 イノベーションデザイン技術部 技師

    企業のDXを支援する「日立ソリューションズ DXラボ」の開設時から活動に参画。社内外の新規事業企画に伴走し、ファシリテーションやワークショップなどの手法を通じてアイデア創出・仮説構築・価値検証・ビジネスモデル構築を支援。

基調講演:SDV時代に変わるモビリティ――「移動」から「体験価値」へ

EVからSDVへ。クルマの価値は「楽しさ」や「感動」まで広がる

イベントの冒頭では、日立ソリューションズ サステナブルシティビジネス事業部 モビリティソリューション本部 本部長 沙田 健から開催の背景と目的を紹介しました。

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クルマを取り巻く環境や価値観が変化する中、車両の性能をソフトウェアで更新し、継続的に進化させていくSDVの重要性が高まっています。一方、EVを巡っては各社が投資計画を見直す動きもあり、従来の一律的なEVシフトから、多様な選択肢を組み合わせる戦略へ変わりつつあります。

本イベントでは、その先にある「『体験価値』の進化」をテーマに掘り下げます。安全・安心や快適性・利便性はもちろん、将来的には「楽しさ」や「感動」といった価値までがモビリティに取り込まれる。さらには、さまざまなデータやサービスとつながることで新たなエコシステムが形成されると考えるからです。

こうした価値は、一社だけで実現できるものではありません。異業種や多様な人々が持つ知識・技術・データを持ち寄り、新しい体験をともに生み出す「協創」が重要になります。日立ソリューションズは「先進のソリューションで、未来をみんなで切り拓いていく」という理念のもと、オープンに力を合わせる協創活動を大切にしています。

本イベントも、機能的価値にとどまらない「使いたくなる未来のモビリティ体験」の種を「協創する」ことを目的に、モビリティの最新潮流、ゲーム発想&デザイン思考、さらに異業種の参加者による視点を掛け合わせ、新しいアイデアにつなげていきます。

コネクテッド、SDV、自動運転――クルマは「買った後も進化する」

続いて、モビリティジャーナリストの森口将之氏が「SDV+AIでモビリティはどう変わるか?」をテーマに登壇。SDVと「コネクテッド」「自動運転」「AI」の関係を軸に、国内外の事例を交えながらモビリティの現在地を解説しました。

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これまでの自動車は、新しい機能が欲しければ新しいクルマに買い替えることが一般的でした。しかしSDVでは、スマートフォンのようにソフトウェアをアップデートすることで、購入後も機能や性能を進化させられます。

森口氏は、その代表例としてテスラを紹介。オンライン経由のOTA(Over The Air)によって運転支援機能などを更新し、機能そのものをサブスクリプションで提供する仕組みは、従来の自動車とは異なる価値提供の形だと説明しました。

国内でも、AIを活用してドライバーと対話し、安全運転を支援する取り組みや、ソフトウェア開発基盤を活用して車両を進化させる取り組みが進んでいます。

さらに森口氏は、クルマの走行音などをユーザーが選び、車内体験を自分好みに変えるアイデアや、自動運転車内で映像や香りといったエンタテインメントを楽しむ例なども紹介。SDVが生み出す価値は単なる性能向上ではなく、「移動時間そのものをどう楽しむか」にも広がっていることを示しました。

移動そのものがデータで変容する

SDV的な発想は、自動車そのものに限った話ではありません。

例えば、ソニーグループのジョイントベンチャーが提供するタクシーサービス「S.RIDE」では、データを活用した需要予測によって、乗客とドライバーのマッチングを改善しています。また、人口分布や人の移動に関するデータを分析すれば、路線バスの運行を実態に合わせて最適化し、利用者を増やしながら運転手不足などの課題解決につなげることも可能です。

自動運転についても、米国や中国ではすでにロボタクシーの社会実装が進んでおり、日本でもバスやトラックなどでは「運転支援」から「無人運転」、自動運転のレベル分けで言えばレベル2からレベル4へ一気に進化する動きがみられます。今後、運転手がいないモビリティが普及すれば、目的地の指定や決済をアプリで完結させるMaaS(Mobility as a Service)の重要性も、さらに高まると森口氏は指摘します。

AIとSDVを分けるのではなく、組み合わせて考える

森口氏が最後に取り上げたのがAIです。
従来のソフトウェアは、人間があらかじめ設定したルールに従って処理することを基本としてきました。一方、AIは大量のデータから学習しながら柔軟に判断できる反面、予期しない誤りを起こす可能性もあります。

そのため森口氏は、AIにすべてを任せるのではなく、従来型のソフトウェアとAI、それぞれの特性を生かして組み合わせることが重要だと説明。「SDV」と「AI」を別のものとして考えるのではなく、SDVの中にAIを取り込みながら発展させていく視点を示しました。

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自動運転の開発も、AIを活用した方式へと急速に変わっています。一方で、新しい技術を社会実装するためには、安全性をどこまで確認すれば次へ進めるのかという判断も必要です。情報や技術が目まぐるしく変化する時代だからこそ、「さまざまな情報の中から何を選ぶのか、自分の直感を磨くことも大切」と森口氏は参加者に呼びかけ、講演を締めくくりました。

特別講演:「使いやすい」から「使いたくなる」へ――ゲームフルデザインという発想

ゲームが持つ「人を夢中にさせる力」を社会へ

続いて登壇したのは、セガ エックスディーの稲葉氏と櫻田氏です。テーマは「『つかいたくなる』体験のつくりかた」。ゲームが持つ、人を動かし、夢中にさせる力をゲーム以外のサービスや社会課題の解決に生かす「ゲームフルデザイン」について紹介しました。

ゲームは生活に不可欠なものではありません。それでも人はゲームに夢中になり、「もっとやりたい」「続けたい」と感じます。その背景には、世界観、ストーリー、インタラクションなど、ゲーム業界が長年培ってきた体験設計のノウハウがあります。セガ エックスディーでは、その力をゲーム以外の分野にも応用することで、企業課題や社会課題を解決する、「エンタテインメントの社会実装」をめざしています。

講演では参加者に、「『た』から始まる乗り物を考えてください」という問いが投げかけられました。参加者から出た答えの一つは「竹馬」。一般的な「タクシー」などとは異なる答えに、会場からは「確かに」と共感の声が上がりました。

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稲葉氏は、こうした「思いつかなかったけれど、言われてみれば納得できる」という意外性×共感性が、人の心を動かす発想につながると説明します。AIには思いつかない個人の経験や物語、他者との関係性から生まれる発想には、人間ならではの価値があるとしました。

機能的価値だけではなく「情緒的価値」を加える

なぜ今、こうした発想が必要なのでしょうか。
技術革新が進み、商品やサービスの機能が高度化する一方で、競合との差は小さくなり、機能的価値のコモディティ化が進んでいます。生成AIの台頭によって情報へのアクセスも容易になり、「機能が優れている」「便利である」という価値だけでは選ばれ続けることが難しくなっています。

そこで求められるのが、「使いやすい」という機能的価値に加えて、「使いたくなる」という情緒的価値です。

例えば自動運転は、目的地まで効率よく到着できる「体験の効率化」を実現します。しかし子どもが「停車ボタンを押したいからバスに乗りたい」と感じるように、効率とは別の理由で利用したくなることがあります。稲葉氏は、こうした「体験の最大化」を加えることが、今後のサービスづくりでは重要になると説明しました。

こうした「情緒的価値」を通じた行動変容は、課題解決の糸口にもなります。ルールで強制したり、利便性を高めたりするだけでは、人は必ずしも動きません。講演ではゲームフルデザインを用いた手法を、海外の事例と合わせて紹介しました。

「瞬間UX」と「習慣UX」で人の行動を考える

セガ エックスディーでは、ゲームフルデザインを、人間の体験や行動にまで着目してゲームのメカニズムを活用するアプローチと位置づけています。重要なのは、ランキングやログインボーナスといったゲームらしい機能を単純に付け加えることではありません。まず「人はなぜ行動するのか」という本質的な人間理解から考えることです。

その体験は大きく「瞬間UX」と「習慣UX」に整理されています。

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瞬間UXの一つは、無意識のうちに「ついやってしまう」体験です。そのための要素として、「初期設定」「単純化/容易化」「同調」「情報開示」「わかりやすさ」「リマインダー」「フレーミング」「エラー予測」の8つを設定しています。

もう一つは、意識的に「ついやりたくなってしまう」体験です。「物理的トリガー」と「心理的トリガー」を起点に、「期待」「類推」「社会規範」「好奇心」「不協和」といった人の心理を活用します。

例えば、「クイズがあると答えたくなる」という人間の原体験を利用し、トイレのドアに問題を書き、便座のふたの裏に答えを置けば、答えを見るために自然とふたを閉める――。行動を命令するのではなく、その人が「やりたい」と感じる仕掛けへと変えていくのです。

9つの欲求から「続けたくなる」仕掛けを考える

さらに習慣UXでは、「なぜ人は続けたくなるのか」を、人間が持つ9つの原理的な欲求から捉えます。セガ エックスディーでは、それを「達成欲求」「有能欲求」「自律欲求」「求知欲求」「感性欲求」「関係欲求」「獲得欲求」「保存欲求」「回避欲求」の9つに整理しています。

例えば、スタンプカードで「前に進んでいる」と実感したくなるのは達成欲求、福袋を開けて結果を知りたくなるのは求知欲求、希少なものを手に入れたくなるのは獲得欲求です。また、SNSで「いいね」が欲しいと感じる行動には関係欲求、タイムセールで「今買わないと損をする」と感じる行動には回避欲求が関係します。これらを組み合わせることで、ユーザーが自然と続けたくなる仕掛けへと落とし込んでいくのです。

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ゲームフルデザインは万能な手法ではありません。しかし、従来の方法だけでは「使われなくなる」サービスに対して、新たな体験価値を加える一つのアプローチになり得る――。稲葉氏はそう強調し、特別講演を締めくくりました。

ワークショップ:ゲーム発想×デザイン思考で考える「未来のモビリティ体験」

4つのテーマから「ワクワクするモビリティ」を発想

講演で得た知識を、実際のアイデアへ――。
イベント後半では、セガ エックスディーと日立ソリューションズによる「ゲーム発想×デザイン思考で考える未来のモビリティ体験」のワークショップを行いました。さまざまな企業から集まった参加者がチームを組み、初対面同士でアイデア創出に挑戦しました。
用意したテーマは次の4つです。

1.SDV・自動運転・移動時間
運転をしない車内での新たな体験価値

2.コネクテッド
モビリティが「つながる」ことで生まれる新たな体験価値

3.モビリティの安全
安心・安全な社会の実現に向けて、次世代モビリティができること

4.都市・地域との連携
地域や都市の課題解決に+αのワクワクを提供するモビリティ体験

参加者はチームごとに一つのテーマを選び、検討をスタートしました。

101個の「アイデアの種」で発想を広げる

前半では、セガ エックスディーの「ゲーミフィケーションカード」を活用しました。

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まず9つの欲求を示すカードを並べ、その欲求にひもづく101個の構成要素が書かれたカードを次々に引いていきます。カードの内容をヒントに、自分たちが選んだモビリティテーマについて思いついたアイデアを付箋に書き出していきました。

この段階で重視したのは「質より量」。
アイデアをすぐに評価するのではなく、カードから連想したことを、とにかく数多く出します。稲葉氏らはこれをゲーム会社の「企画1000本ノック」と表現。参加者も企画クリエイターになったつもりで、テーブルいっぱいに付箋を広げていきました。

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普段の業務であれば「実現可能なのか」「採算が合うのか」と早い段階でブレーキをかけてしまいがちです。しかし、一見突飛なアイデアも否定せず、まず発散することで、既存の延長線上にはない「アイデアの種」を見つけていきます。

デザイン思考で「誰に、どんな価値を届けるか」を具体化

ワークショップ後半では、日立ソリューションズのイノベーションデザイン技術部が進行を担当。前半で生まれた多数の案から各チームが一つを選び、デザイン思考のアプローチによって具体的なサービスへと磨き上げました。

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検討のポイントは、「誰のために、どのようなサービスにするのか」「どのように提供し、実現するのか」です。ワークは次の4つのステップを踏んで進行しました。

1.そのサービスがどのような場面で利用され、どのような課題やニーズを解決するのかを検討
2.利用者にとっての魅力やうれしさを整理
3.サービスを提供する企業、データを提供する企業、自治体など、実現に必要となるステークホルダーの洗い出し
4.それぞれをつなぐためにどのようなデータや情報が必要なのかを整理

ゲーム発想で大胆にアイデアを広げた後、デザイン思考で利用者や課題、提供価値、実現方法を一つひとつ確かめていく。「面白そう」で終わらないサービスコンセプトへと具体化すべく、各チーム議論が白熱し、会場は熱気に包まれました。

テーブルはアイデアが書かれた付箋で溢れかえり、登壇者もシャツの袖をまくりながらアドバイスに回ります。福島からは参加者全体に「利用される場面に対し、利用者に立ち戻って考えると視点がまとまりやすい」と改めて整理のポイントが示されました。

ステップを詳細に設定していたことにより、初めての参加者でもスムーズにワークを進めることができたようです。初対面の、業界も職種も違うメンバーでの協働とは思えないほど、全員参加で様々なアイデアが磨き上げられていきました。

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「乗るほど健康になるクルマ」「ゲームのように地域を巡る旅」も

最後に、各チームが成果を発表しました。
あるチームが考えたのは、「車に乗るほど健康になる」サービスです。
自動運転が普及すると、車内では運転する必要がなくなります。一方、忙しい現代人にはセルフケアの時間を取りにくいという課題があります。そこで、移動中にマッサージやエステ、エクササイズなどを受けられるようにし、生体データを活用して個人に合わせたサービスを提供するというアイデアです。

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別のチームからは、地方の観光課題をモビリティで解決する案が生まれました。
旅行者が特定の場所をめざして競争するゲームのような仕組みを導入することで、通常なら訪れる人が少ない地域へ自然に人を誘導するというものです。「行ってください」とお願いするのではなく、「行ってみたい」「競ってみたい」という気持ちを生み出し、結果として地域の魅力を知ってもらう――。まさにゲームフルデザインの考え方をモビリティと地域課題に応用したアイデアでした。

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初対面の参加者だからこそ生まれた「協創の種」

ワークショップを終え、森口氏は、参加者から生まれた「自動運転×健康」や、地域への人の流れを変えるアイデアに触れ、その着眼点を評価しました。稲葉氏も、今回生まれたアイデアをきっかけに、企業同士がつながり、実際のサービスへ育てていくことへの期待を語りました。

そして櫻田氏が印象的だったと振り返ったのは、目の前に広がった光景――その日初めて会った参加者たちが、笑顔で「ああでもない、こうでもない」と議論している姿です。同じ方向を見ながら「そのアイデア、いいね」と前向きに発想を広げることで、新しいものが生まれていく。今回のワークショップそのものが、「人を動かし夢中にさせる」という体験の一つになっていたのかもしれません。

短時間のワークにもかかわらず、各チームはたくさんのアイデアを生み出し、最終的にはサービスコンセプトとして言語化しました。日立ソリューションズの柴田は、「限られた時間でまとめ上げた皆さんに拍手を送りたい。とともに、さらにビジネスの流れまで検討を進めると、より具体性の高いビジネスアイデアになる」と今後の発展を期待しました。
福島は、今回使ったフレームワークは実際の新事業検討でも活用されていると説明し、「こうしたまとめ方もあるということを、今後の新事業検討のきっかけとして役立てていただければ」と参加者に呼びかけました。

この日生まれたのは、完成されたビジネスではなく、未来につながる「協創の種」です。
SDVによってクルマの機能が継続的に進化していくこれからの時代。技術の進化を、人が「使いたい」「乗りたい」と感じる体験へと変換することが、新たなモビリティ価値を生み出す鍵になるのではないでしょうか。

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そして、多様なバックグラウンドを持った個人・企業が頭を突き合わせることが、新たな発想のトリガーとなる――そのことを実感できたイベントとなりました。
イベントで出たアイデアの詳細や講演資料を、期間限定でハロみんのオンラインチャットルーム(Slack)にて公開しています。当日の詳しい様子をぜひご覧ください。

▼オンラインチャットルーム(Slack)はこちら
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