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技術レポート

AIガバナンスがあるからこそ「攻め」のAI活用ができる

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政府は2023年12月、「AI事業者ガイドライン案」を公表した。多くの企業でAIガバナンスをめぐる議論が活発化している。AIの利用者であり、かつ提供者でもある日立ソリューションズも様々な角度から検討を重ねている。それぞれの役割を担う4人が語り合った。

※本記事は2024年4月に掲載されたものです。
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    岸川 竜也

    株式会社日立ソリューションズ
    ビジネスイノベーション事業部 デジタルインサイト・サービス本部 デジタルインサイト・サービス第2部
    部長

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    赤澤 一憲

    株式会社日立ソリューションズ
    ITプラットフォーム事業部 デジタルアクセラレーション本部 データソリューション部
    部長

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    四ッ橋 章匡

    株式会社日立ソリューションズ
    品質保証統括本部 品質・プロジェクト統括センタ QAPM技術部 技術グループ
    グループマネージャ

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    大峡 光晴

    株式会社日立ソリューションズ
    業務革新統括本部 技術革新本部 生産技術部 AI Center of Excellence データサイエンティスト

※所属・肩書は2024年3月時点の情報です。

─生成AIの急速な進化を受けて、その活用の可能性が広がっており、使うハードルも下がってきています。これまでAIを使ってこなかった方々にも利用が広まっていますが、AIに対するガバナンスをめぐる議論も活発化しています。「AIガバナンス」とはどういうことでしょうか。

大峡:AIガバナンスの定義は様々だと思いますが、私は「AIを安全に使うためのルール、そのルールを徹底すること」と捉えています。

岸川:AIを扱う人や役割によってルールは異なるでしょう。ユーザー企業とその従業員、AI開発者やAIサービス事業者など、それぞれの役割に応じたルールが必要になります。一般の方も含め利用者視点でルールを検討していくことが重要だと思います。

赤澤:AIガバナンスというと「守り」のイメージがあります。しかし、堅固な守りがあるからこそ、積極的な「攻め」ができる。AIを活用して様々な取り組みを進めるためにも、AIガバナンスは不可欠かと思います。

四ッ橋:守りと攻めは表裏一体ですね。ただ、AIガバナンスのルールづくりは緒についたばかりで、不安を感じつつAI活用を始めている企業も少なくありません。当社がその不安を解消できれば、お客様のビジネスに貢献できると思います。

─AIを扱うことの難しさ、課題についてはどのように考えていますか。

大峡:AIの出力結果の予測や制御が難しい、なぜその出力なのかも分からない、という点でも、AIは便利ですが、扱い方は容易ではありません。

赤澤:それがビジネス活用のハードルを高めています。AIの「解答」の信頼性を担保できるのか、差別的な出力を回避できるのか。AIに読み込ませたデータの流出など多くの懸念があります。

岸川:技術的な変化も激しく、AIの利便性が向上する半面、新しいリスクが次々と顕在化する可能性もあります。企業では活用と規制のバランスをどう取るのか、AI活用方針が重要な戦略の一つとなり、企業の成長に大きな差がでてくると思います。また、企業だけでなく、学校の教育ではAIをどこまで使っていいかなどの課題も出ています。

四ッ橋:倫理というテーマも浮上しています。価値観に関わるので、国や地域などによって大きく異なる基準が設けられるかもしれません。

攻めと守りの両輪でお客様のAI活用を支援する

─AIガバナンスの確保に向け、どのような取り組みが必要になるでしょうか。

岸川:多様なAIの中から使いたいものを選べる時代なので適切なAIを選択する能力が問われるでしょう。正しく使うための教育やリテラシー向上は一層重要になると思います。

赤澤:AIのリスクが顕在化した時のインパクトは大きい。企業にとっては社会的な信用を毀損する可能性もあります。ガバナンスは、これまで企業単位での取り組みが中心でしたが、23年12月に政府から事業者ガイドラインの案が出てきました。

大峡:政府のガイドライン案でも国全体の方針なので抽象的な表現も多い印象です。これをいかに具体論に落とし込むかは、開発側、提供側、利用側にとって大きな課題です。

赤澤:第三者認証機関という話も出てきています。認証機関で、ここまでやれば大丈夫と線が引けると、各企業もより積極的に取り組んでいけるようになると思います。

四ッ橋:「AIガバナンスを守ろう」という動きを作ることが重要です。社会的にそのような機運が高まれば、関係者は同じ方向を向いて具体策を考えるでしょうし、リテラシーも高まるでしょう。ただ、具体的なガイドラインづくりは企業に委ねられています。政府と企業の間に位置する業界団体などによる業界ガイドラインの整備も考える必要があるかもしれません。

岸川:確かにそうですね。業界ごとでAIの使い方は大きく異なるはずです。状況によってAIガバナンスのレベルや内容も違うでしょう。業界ガイドラインだけで十分ではないにせよ、1つの有効なアプローチだと思います。

─AIガバナンスという分野で、日立ソリューションズはどのような価値を提供できるでしょうか。

赤澤:攻めと守りの両輪で、お客様のAI活用を支援していきたいですね。政府などのガイドラインや第三者認証機関の議論にも関わっていければと思いますし、それらに即して、お客様の具体的な社内ルールづくりをサポートする、リスクを管理しつつAIの運用ができる仕組みを提供するなど、支援できることは多いと思います。

四ッ橋:私たちの活動の中でも課題が出てくると思います。お客様や同じ課題を持つプレーヤーと一緒に考えながら、得られた知見を政府や業界のガイドラインに反映していくといった建設的な関与をしていきたいですね。

岸川:得られた知見やノウハウをソリューションとして提供し、お客様の「攻め」と「守り」のAI活用を支援していきたいと思います。

大峡:私たち自身がAIリテラシーを一層高める必要もあると思います。

四ッ橋:AIガバナンスに関しては、世の中のニュースや他社の事例が人ごとではないということだと思います。そういった観点でも感度を高めていきたいです。

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