5月:「グリーンで心も空気もクリーンに。」森の活用サイクルを応援しよう。
6月:「少し直せば着られるね。」服とのつきあい方を見直そう。
7月:「分けたら資源、やってみよう。」リサイクルはでいねいに分別しよう。
8月:「食べ物と、笑顔を届けるフードバンク。」余っている食べ物をシェアしよう。
ソリュートくん
大きなアンテナで世の中の動きを敏感にキャッチ。いまは地球の未来がとても気になる。
アジアゾウ
絶滅危惧種05
アジアの13ヵ国にわたり生息。森林や草原などの消失や象牙を狙った密猟などにより個体数が減少し、絶滅の危機にある。
ジャイアントパンダ
絶滅危惧種06
中国四川省のごく一部に生息。長年の保護活動で個体数が増加しつつあり、「絶滅危惧種」から「危急種」にする動きもある。
アオウミガメ
絶滅危惧種07
熱帯から亜熱帯にかけての海洋に生息。海岸の浸食などによる産卵場の減少、定置網など沿岸漁業での混獲も問題となっている。
ラッコ
絶滅危惧種08
アメリカ西海岸、カナダ、ロシア東部などに生息。近年は流出した石油の影響、気候変動による食物の変化で個体数が減っている。
地球上のCO2排出量を減らす方法は、化石燃料の使用を控えるだけではなく、他にもいくつかの方法があります。そのひとつが森林資源の有効活用です。
日本は国土面積の66%(※1)を森林が占める世界有数の森林大国。日本の森林率(陸地面積に占める森林面積の割合)は68.5%で、OECD加盟34ヵ国の中でフィンランドに次いで2位です。(※2)古くから植林に関する優れた技術や知識が蓄積されてきました。しかし建材などの木材を海外から輸入することが多くなるにつれ、国内の林業が衰退してしまいました。
林業の衰退による問題は森林の放置で、伐採や間伐などの手入れをせず荒廃した森は水分を吸収しにくい土壌となりやすく、豪雨による土砂災害などの環境問題を引き起こす原因にもなっています。森の保全には収穫を迎えた樹木を伐採し、植えて、育て、また伐採するというサイクルが必要なのに、そのサイクルが回らなくなっています。木を伐採しないで森を守ろうというのは海外の熱帯雨林などの話で、日本ではむしろ伐採しなくてはいけない。森林資源が余っているのです。「ウッドショック」といわれる木材不足が続くなか、日本は国内に放置されている未活用の森林資源を生かし、林業を収益力や国際競争力のあるものに変えていく必要があります。
国産木材を有効に使えれば、鉄やコンクリートに比べて生産時のエネルギー消費など環境負荷の少ない木造建築が可能になるし、海外輸入が減り、輸送にかかるCO2を減らせるなど、さまざまなメリットがあります。最近では木造の高層ビル建築も広がりを見せています。新たに日本の森林資源を見直そう、という動きも国や企業だけでなく、市民レベルからも出てきています。
表を務める団体もあり、広く注目を集めています。森林の保全活動のために寄付や協力をする。これも私たちができるサステナブルなアクションなんですね。
着なくなった服、どうしていますか。環境省による調査(2020年12月~2021年3月)では服を手放すときの手段として、もっとも多いのが「可燃ごみ・不燃ごみとして廃棄」で68%。フリマアプリが浸透してきた現代でも「古着として販売」は11%にすぎません。さらに手放したあとの服は「リサイクルとリユース」で34%、「可燃ごみとして処分・埋め立て」されるのが66%とされています。この数字だけではピンときませんが、1日あたりに焼却・埋め立てされる衣類の総量は1,300トン。なんと大型トラック130台分で、かなりの衣類が廃棄されていることを実感できますね。
そんな状況を変えようという動きがはじまっています。キーワードは「サステナブルファッション」。衣類の生産から着用、廃棄に至るまで、持続可能であることをめざす取り組みです。
「大量生産・大量消費・大量廃棄」から「適量生産・適量購入・循環利用」へ。アパレルメーカーも服を長く着てもらうために色落ちしにくい染色技術やほつれにくい縫製技術などを開発したり、あらかじめリサイクルを想定し再利用しやすい素材選びや分解しやすいデザインを考えるなど、さまざまなアクションを行っています。
服を買う生活者としても、服を長く大切に着たり、リペアやリユースしたりすることが重要になってきます。環境保護活動に関心の高いイギリスのチャールズ国王は一着の服をツギを当てるなど修繕して何十年も着続けることで有名ですが、その使い古した感じが洒脱で、ウェルドレッサーとして称賛を集めています。
サステナブルかどうか、というのも、これからのおしゃれの基準になりそうですね。
カン、ビン、ペットボトル、紙の分別。かなり浸透してきましたね。特にペットボトル。PETボトルリサイクル推進協議会の「年次報告書2022」によると2021年の日本のペットボトルのリサイクル率は86%。海外はどうかというと、ヨーロッパで42.7%(2021年)、アメリカで18%(2020年)だとか。なんと知らないうちに日本のリサイクル率は、世界でもトップレベルになっていたんですね。プラスチックごみの処分には大きな課題がありますが、ペットボトルのリサイクルに関しては進んでいるようです。
PETボトルリサイクル推進協議会 年次報告書2022
回収したペットボトルがどうなってるかというと、新たなペットボトルに生まれ変わったり、食品トレイや卵のパックになったり、服やバッグ、靴になったりとさまざま。その有効利用率は98%で、2030年度までに100%をめざすといいます。有効利用率には焼却して熱エネルギーとして回収されたものも含みますが、86%が再利用資源として活用されています。
分別ごみとして出した後のペットボトルが、思った以上にリサイクルされていることがわかります。分別収集を行う事業者の立場からすると、ペットボトルをごみに出すときは、キャップを必ず外して中身を洗ってすすいで、ラベルをはがしておくと、リサイクルしやすいそうです。「そんなの常識でしょ」「とっくにやってるよ」という方も多いと思います。
その意識の高さがリサイクル率の高さにつながってるのでしょう。ペットボトルに限らず、ごみを処分するとき、どうしたら再利用しやすいかを考えるのも大切なことかもしれませんね。
困っている人に食べ物を届けるフードバンク、フードドライブという活動。日本でもずいぶん定着してきました。どちらも同じと考えている人が多いのですが、厳密には違いがあります。
フードバンクは食べ物に困っている人たちに食品を提供する団体で、フードドライブはそこに食品を集めるのを支援する活動。集めた食品は困窮する家庭や子ども食堂、福祉施設などに届けられます。
最近ではヨーロッパで誕生した「コミュニティフリッジ」と呼ばれる「公共の冷蔵庫」のようなサービスも広がりを見せています。個人や企業から提供された食品を施設内の冷蔵庫に保管し、都合がいいときにスマートフォンなどの電子ロック機能を使って冷蔵庫を開けて、必要な食品を取り出せる仕組みになっています。
こうした食べ物の寄付は「食品ロス」の削減にもつながっています。日本では食べられるのに捨てられる食品の量が年間522万トン(※1)。毎日、大型トラックで約1,430台分の食品を廃棄している計算になります。なんとまあ、もったいないですね。そうした食品ロスをなくすためにも、フードバンクを活性化させることが重要と考えられているのです。家庭で余っている食品は、そう多くはないかもしれませんが、季節の贈答品でもらったお菓子や乾麺、缶詰、農家の親戚やお友だちからたくさん送られてきた農産物などは、フードバンクに寄付してもいいかもしれませんね。
フードバンクを運営する団体も食品の配送や保管のための費用が不足がちです。食品だけでなく寄付金で応援することも、フードバンクの活動を支える大きな力になります。
日立ソリューションズでは日常生活の中で「サステナビリティ」につながる行動について知っていただき、考えていただく機会につなげたいとの思いから卓上カレンダーを制作しました。素材には、FSC®認証紙(適切に管理された森林およびその他管理された供給源からの原材料で作られた用紙)を採用し、環境にも配慮しています。
このコンテンツではカレンダー各月のテーマを、さらに深掘りしてご紹介しています。