
日立ソリューションズは、2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博 ©Expo 2025)にて、中島さち子氏(株式会社steAm代表取締役、ジャズピアニスト(作曲家)、数学研究者、STEAM教育者)がプロデューサーを務めるテーマ事業「いのちを高める」シグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」(以下、クラゲ館)での体験型ワークショップを2025年9月に開催しました。クラゲ館は、大阪・関西万博(©Expo 2025)のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を実現する上で重要な取り組みである、8つのシグネチャーパビリオンのひとつ。中島さち子氏の「創造の喜びで世界中を繋ぎ、プレイフルで希望に満ちたインクルーシブな未来『共創』(創造性の民主化)社会を模索する」という想いや、世界中の企業や公的機関、教育機関、地域コミュニティを巻き込み価値を創出する姿勢に共感し、日立ソリューションズもパートナーとして協賛しました。本レポートでは、9月に実施された体験型ワークショップについて全3回に分けてご紹介していきます。
クラゲ館のコンセプトは「いのちが躍る、いのちが歌う、いのちがひらく~STEAM:ワクワク!を探す旅へ~」。いのちや創造性にとって大事な<ゆらぎのある遊び>が、五感や身体を使った多様な遊び方で体験展示されていました。
日立ソリューションズはSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)の実現に向けて社会課題解決に取り組む企業として、クラゲ館とSXの共通するキーワード「協創(※共創・協奏)」を軸に、ステークホルダーとクラゲ館に集まった世界中の0-120歳の子どもたちみんなを対象に "2050年の未来のまち"を描くワークショップを企画。このワークショップでは、2050年の未来のまちをテーマにしたイラストの作成や色塗りを通して、作品にいのちを吹き込みながら、楽しんで持続可能な未来やSXについて考えられる機会を提供することをめざしました。
ワークショップの流れは、以下の図の通りです。
Step.1:ステークホルダーに向けて、またSNS上で「2050年のまち」のアイデアイメージを募集
Step.2:集まった回答をもとに画像生成用のプロンプトをChatGPT(提供:OpenAI)で生成
Step.3:Adobe Firefly(提供:Adobe)を用いて春夏秋冬の4つの線画イラストを生成
Step.4:クラゲ館にてイラストに色を塗り、みんなでいのちを吹き込む

ワークショップの下絵となるのは、私たちの叶えたい未来像。
25年後の未来では、どんな技術が生まれているだろう?どんな生活を送っているだろう?2050年の未来都市のアイデアやイメージを、画像生成AIツールよってビジュアル化していきました。
今回は、日立ソリューションズの社員や日立ソリューションズが運営するオープンなコミュニティ「ハロみん」メンバーの皆さんへのアンケートと同時に、SNSでも回答を募集。約2週間という短い期間ながらたくさんのワクワクするアイデアが、なんと約450件も集まりました!
それらの回答をSX実現の上で必要な要素の4つに分類し、春夏秋冬の季節と組み合わせ、AIツールを用いて下絵となるイラスト(生成用プロンプトを含む)を生成。

そうしてできあがった、2050年の未来都市の線画イラストがこちらです。
街路には桜が咲き誇り、屋上には花や野菜が育つ緑の空間が広がっています。自動運転車や空飛ぶタクシーがバリアフリーな道路をスムーズに走行。太陽光発電のエコビルやスマートエネルギーシステムが自然と調和しています。AIロボットがガーデニングや公共の清掃をサポートし、あらゆる年代や背景の人々が屋外カフェを楽しみ、子どもたちは安全に遊び、ペットも自由に歩ける平和で包摂的なコミュニティが広がっています。
透明な冷却ヴェールとスマート機構制御システムで、猛暑の中でも快適な都市空間を実現。電気自動運転バスやドローンが物資を届け、公園や川辺には豊かな緑があふれています。再生可能エネルギーがすべての建物を動かし、AIロボットが医療サポートや日常の手助けを提供。家族や高齢者、子どもたちが水遊びやお祭りを楽しみ、安全でバリアフリー、多様性に満ちた社会が広がっています。
屋上や垂直農園は収穫でにぎわい、自動運転や動く歩道が都市の隅々までつながっています。建物はリサイクル素材で作られ、太陽光パネルや植物で覆われています。AIロボットが食料分配、健康管理、災害予防を担います。すべての世代がコミュニティスペースに集い、文化イベントや食事のシェアを楽しみ、互いに支え合う温かく包摂的な環境が広がっています。
道路や歩道の雪は自動的に除雪され、自動運転タクシーやアクセシブルな移動機器で安全に移動できます。高断熱のエコビルは暖かな光で輝き、再生可能エネルギーで稼働。AIロボットが在宅ケアや食事の配達、話し相手となってサポートします。住民はコミュニティセンターやカフェに集い、みんなでお祝いを楽しむ平和でバリアフリー、思いやりに満ちた社会が広がっています。
プロンプトやイラストに用いた生成AIツールや生成手順は、日立ソリューションズが毎年、年末年始のご挨拶の際にお客さまをはじめとするステークホルダーの皆さまにお渡ししている卓上カレンダー制作と同様に行っています。
詳細は、こちらの記事をご覧ください。
【制作レポート】みんなの声を生成AIがイラスト化!「SX Calendar 2025」のデザインができるまで

野田 勝義
株式会社日立ソリューションズ
経営戦略統括本部 サステナビリティ推進本部
シニアエバンジェリスト
大阪・関西万博(©Expo 2025)のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現するパビリオンの一つ、クラゲ館にパートナーとして協賛しました。クラゲ館のプロデューサーである中島さち子氏が掲げる「プレイフルで希望に満ちたインクルーシブな未来共創社会を模索する」という想いは、私たちの考える実現したい未来のスローガン「ハロー、みんなのSX。」と共鳴するものでした。また、万博期間中は、「いのちを高める未来のまち」をテーマに、イラストを作成しみんなで彩るワークショップを行いました。子どもから大人まで幅広い世代の方々にご参加いただき、みんなで未来を描き、彩ることの楽しさと大切さをあらためて実感する機会となりました。私たちは、今後も協創で未来を創っていくオープンなコミュニティ「ハロみん」を通じて、みんなで経験と知識を持ち寄り、協創による未来創りを進めていきます。
大阪・関西万博では、パートナーとして協賛するクラゲ館にて協創をテーマとしたアート制作を実施しました。次回はいよいよ、9月に実施されたワークショップ当日の様子をお届けします。
ワークショップの様子や裏側をまとめた動画を制作しました。ぜひこちらからご覧ください。
【日立ソリューションズ】2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で、未来のまちを描く体験型ワークショップを開催(SHORT ver.)©Expo 2025
【日立ソリューションズ】2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で、未来のまちを描く体験型ワークショップを開催(LONG ver.)©Expo 2025
日立ソリューションズは、持続可能な社会の実現に向けて、「プロワイズ」をはじめ、オウンドメディア「未来へのアクション」やSNS(X・Instagram「日立ソリューションズSX情報局」アカウント)など、さまざまな媒体を通じて、役立つ情報を幅広く発信しています。2024年度より「DX by AX toward SX」をスローガンとして掲げ、持続可能な企業経営や社会の実現に向けて、AIの活用を通じたDX(デジタル・トランスフォーメーション)を加速させています。今後も、ステークホルダーの皆さまと協創し、DXを通じたSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)を促進していきます。
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